弓道の弓の種類と選び方|グラス弓・竹弓・カーボン弓の違い

弓道の弓の種類と選び方|グラス弓・竹弓・カーボン弓の違い

弓道をはじめてしばらくすると、次第に弓そのものへの興味が高まってきます。「どんな弓があるのか」「自分にはどの弓が合うのか」という疑問は、弓道を続けるすべての人が通る道です。私も28年の稽古の中で、グラス弓・竹弓・カーボン弓のそれぞれを使ってきました。

本記事では弓道の弓(和弓)の種類と選び方を、素材の違いを中心に実践的な観点から解説します。

目次

1. 弓道の弓(和弓)の種類について

弓道で使う弓は「和弓」と呼ばれています。この和弓には様々な名前が付けられています。篦(の)、凛(りん)、柾(まさ)、直心(なおみ)、肥後蘇山(ひごそざん)、このほかにも様々な名前が付けられています。今回はそういった名前が付けられている弓の「種類」についてです。

弓は素材によって種類わけができます。

2. 竹弓の特徴

ヒゴを芯材として、竹を重ね合わせた弓です。弓道といえばこの弓という、弓道の象徴的な弓です。節がよく目立ち、全体的に白っぽい色合いのものもあります。ほかの弓に比べて、弓の形状がそれぞれに異なり、手入れ扱いが初心者には難しい弓です。

竹弓の入木と特性

竹弓の特徴は入木の弓が強いことです。入木とは、弓の上側の関板の幅のほぼ中央を弦が通り、握り皮の部分で弦が中央より右に片寄っている弓のことをいいます。弓道ではこの入木の弓がよいとわれています。竹弓は手作業で作られることが多いため、入木が強く出る弓ができるのです。

扱いをおさえれば、入木が強いことで弓返りが早くなり、矢の勢いがつきます。量産が可能な弓とは違い、弓の持つ独特のクセとも呼べる特徴があります。

竹弓が向く人

  • 弓道の伝統的な道具を使いたい方
  • 段位が上がり弓の扱いに慣れてきた方
  • 道場に弓の手入れを教えてくれる先輩がいる方

3. カーボン入り竹弓の特徴

竹弓がヒゴを芯材としているのに対して、カーボンを芯材として竹を重ね合わせた弓がカーボン入り竹弓です。ヒゴを芯材としている竹弓と区別がつかないため、ただ単に竹弓として一般的に呼ばれています。昔からの弓道と近代素材を融合させた近代的な弓です。

竹弓との違い

竹弓と見た目はほぼ同じですが、カーボン芯材により耐久性が向上しています。竹弓と同様の弓返りと引き心地を持ちながら、気候変化による狂いが竹弓より少ないのが利点です。ただし純粋な竹弓より高価になる場合があります。

4. グラスファイバー・カーボンファイバー弓の特徴

グラスファイバーとカーボンファイバー素材を使用して作られた弓です。耐久性が高く、量産が可能なため価格も手ごろなものが多いです。竹弓に比べて手入れが簡単なため、初心者や学生弓道家を中心として広く使用されています。

グラス弓(グラスファイバー弓)

弓道で最もよく使われている弓の一つです。価格が竹弓より手頃で、取り扱いも簡単です。湿度や温度の変化に強く、季節を問わず安定した性能を発揮します。矢飛び、製品の安定性、引き心地といった万人受けの弓です。種類も多く弓具店などで実際に手に取ってみるのもいいでしょう。量産できるとはいえ、入木の弓もありますので探してみるのもいいですね。

  • 初心者や学生に最も適した弓
  • 価格帯:2万円〜6万円程度(弓の強さと品質によって幅がある)
  • 手入れ:握り皮の交換程度で長期使用が可能

カーボンファイバー弓

生産本数や技術の向上などから、矢飛び、製品の安定性、引き心地といった万人受けの弓です。グラス弓と比較してより軽量で、弓の反発力(弓力)の伝達効率が高いとされています。価格帯はグラス弓より高めですが、竹弓より手頃です。

5. それぞれの弓の特徴比較

ここではヒゴ・カーボンの芯材を問わず竹弓とまとめています。

竹弓の特徴まとめ

竹弓の特徴は入木の弓が強いことです。扱いをおさえれば、入木が強いことで弓返りが早くなり、矢の勢いがつきます。量産が可能な弓とは違い、弓の持つ独特のクセとも呼べる特徴があります。竹弓は手作業で作られることが多いため、入木が強く出る弓ができるのです。

グラスファイバー・カーボンファイバー弓の特徴まとめ

生産本数や技術の向上などから、矢飛び、製品の安定性、引き心地といった万人受けの弓です。種類も多く弓具店などで実際に手に取ってみるのもいいでしょう。量産できるとはいえ、入木の弓もありますので探してみるのもいいですね。

6. 身長によって変わる弓の長さ

弓道で使う和弓は基準の大きさは221センチとなります。七尺三寸と表されることもありますが、引く人に合わせて様々な弓の長さが存在します。ここでは弓の長さ、矢束と身長の目安を記していきます。

三寸詰(さんずんつめ)

身長が144〜155センチ程度、矢束の長さが80センチ以下の人向けです。長さは212センチ(七尺)です。

並寸(なみすん)

身長が155〜165センチ程度、矢束の長さが85センチ以内の人向けです。長さは221センチ(七尺三寸)です。

二寸伸(にすんのび)

身長が165〜175センチ程度、矢束が90センチ以内の人向けです。長さは227センチ(七尺五寸)です。

三寸伸(さんずんのび)

身長が175〜180センチ程度、矢束が95センチ以内の人向けです。長さは230センチ(七尺六寸)です。

四寸伸(よんすんのび)

身長が180センチ以上、矢束が100センチ以内の人向けです。長さは233センチ(七尺七寸)です。

今回身長と矢束の長さを目安として書きましたが、自分自身の矢束や体格を考慮して弓を選ぶ必要があります。

7. 弓選びの実践的なアドバイス

弓を選ぶ際に私が後進によく伝えることをまとめます。

初心者・初段取得前

グラス弓の並寸から始めることをお勧めします。道場の備品として貸し出している弓で十分ですが、自分の弓を持つ場合は12〜15kgの弓力から始めます。扱いが容易で壊れにくく、射の基礎を身につけるのに適しています。

三段以上・竹弓への移行

射の基礎が固まり、道場で先輩から竹弓の手入れを学べる環境が整ったら、竹弓への移行を検討します。竹弓は使い込むほど手に馴染み、独特の引き心地と矢の勢いを体験できます。ただし最初の1本は信頼できる弓具店で選んでもらうことを強くお勧めします。

弓具店での試し引きの重要性

弓は量産できるできないにかかわらず、弓の持つ独特のクセとも呼べる特徴があります。今回解説した特徴などはあくまで一般的なものですので、それぞれの弓を使ってクセを見つけるようにしていきましょう。そうすると、今よりも上達した弓道ができます。弓具店で実際に手に取り、可能であれば試し引きをして自分に合う弓を見つけることが最善です。

8. まとめ:弓の種類と選び方のポイント

  • グラス弓:初心者・学生に最適。手入れ簡単、安定性高い
  • 竹弓(カーボン入り含む):入木が強く、弓返りが早い。扱いに慣れた人向け
  • 弓の長さは身長と矢束で選ぶ(並寸:221cm が標準)
  • どの弓も実際に手に取って引き心地を確認することが大切

弓は量産できるできないにかかわらず、弓の持つ独特のクセとも呼べる特徴があります。今回解説した特徴などはあくまで一般的なものですので、それぞれの弓を使ってクセを見つけるようにしていきましょう。そうすると、今よりも上達した弓道ができます。

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