弓道でよく弦切れするという人が見直すべきポイント

弓道初心者だけでなく、熟練者にとっても弦切れは気持ちのいいものではありません。練習中はもちろんのこと、競技会など大事な場所では殊更でしょう。弦切れの原因を知っておけば、慌てずに対処できるのではないでしょうか。


1.弦が切れる原因

弓道具の弦は消耗品です。

矢数が多く、使用回数が増えれば、やはり摩耗してくることはわかることだと思います。

しかし、審査や競技会などの大切な場面で弦が切れてしまった時は、メンタル面でもダメージが大きくなり、その後の射にも影響が出てくることもあるでしょう。

普段から、弦に気を配り、折れが出ないように保管することが大切になってきます。

この弦の折れが弦切れの原因にもなってしまうからです。

弦の取扱い方が悪く、折れても気にしないような保管の仕方をしていると、その折れた部分に負荷がかかるため、弦切れを起こしやすくなるのです。

弓や矢だけでなく、弦も慎重に取り扱うように意識しましょう。

また弦は麻の繊維をより合わせてつくられているため、接合部のほつれなども出る場合があります。

軽くくすねを引いた麻ぐすねで扱くと、摩擦熱でくすねが溶けて弦の表面をコーティングできて、ほつれが消えてくれます。

麻ぐすねは化学繊維の弦にも使用効果があるので、積極的に取り入れてみたいものです。

くすねをすり込んだ後は、直径の大き目の弦巻に収納するようにしましょう。




この他、弦がよく切れてしまう人が、弦切れを避けるために太い弦を使うことがあるようですが、確かに太い弦は切れにくいかもしれませんが、弓のとびが悪くなってしまいます。

弦の太さは弓力に合わせて使うことが大切になります。

あと、射癖に関係してきますが、離れが悪いと弦が切れてしまう場合もあります。

これは、指導者によく見てもらい射癖の改善に取り組みましょう。


2.失のときの心得

審査や競技会で、弦切れを起こしてしまった場合には、あわてることなく、慎んで方法に従って処理をします。

弦が切れるのは予測不可能で、射手の責任とは言い切れませんが、行射の流れを中断させてしまいますので、次の三原則に従って処理すれば、問題なく行射を続けられます。

1.礼に従う。

2.他の人に迷惑にならないよう、すみやかに。

3.恐縮の意を表する。

弦を拾い取り、射位に戻り恐縮の意を表して揖をします。

ここで大切なのは、気持ちを乱さないように呼吸を整えて、失の処理を行なうことです。

呼吸法は射技だけでなく、メンタルトレーニングにおいても非常に重要になります。

弓道場以外の普段の生活にも呼吸を意識して行なうようにしてみましょう。

弓道は稽古も大切ですが、その他の弓道具の手入れやメンタルトレーニングも大切な練習方法です。

それぞれバランスよく練習を重ねていき、弓道の上達を目指していきましょう。







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