早気は何秒から? | 弓道での癖

弓道が上達してくるとどんどん楽しくなってきますよね。

中るようになってくればなおさらです。

しかし、上達してきたと思っても思わぬ癖がつき驚かされることがあります。

今回の「早気は何秒から?」では、早気についてご説明します。


1.弓道での早気の秒数

弓道での癖とされるもののひとつに、「早気(はやけ)」というものがあります。

早気とは、引き分けを行った後の会が無い状態、もしくは会の秒数が短い状態をいいます。

会が無い状態は見るとすぐに「早気だな」とわかりますが、会の秒数が短いとは、具体的に何秒くらいのことを指すのでしょうか。

弓道教本には、具体的な秒数は記載されていません。

解説に、会とは、射法上無理なく矢束を引き締め、押し引きに努め、やがて離れに至る過程を言うと書いてありますので、離れにつながる過程だとはわかりますね。

私は早気の癖があり、会が全くないというわけではありませんでしたが、確かに他の人よりも短かったように思います。

教わった会の長さは5秒が最低ラインでしたので、私は持っても3秒くらいでした。

自分の射を録画して見たことがありますが、会が無い状態というのは、なにか物足りない気がします。

的中だけの問題ではなく、伸び合いが感じられるような、きちんとした動作をすることはとても大切ですよね。


2. 練習を見直してみる

しかし、早気の人の中には、自分としては十分に伸び合いがあって、それがたまたま人より短いだけと思っている人もいるかもしれません。




たしかにそういう考え方もありますよね。

どちらかといえば私もそういう考えです。

秒数に個人差があるのは当然のことだと思います。

ただ、会を5秒続けてみて、疲れてしまうのが早気の理由のひとつになってしまっている人は、そういう考え方ではいけないかもしれません。

弓道は一見疲れない競技で、体力もさほど必要にないように思いますが、強い弓でまっすぐな自然な矢飛びとしたいと思うのであれば、疲れないはずがありません。

1射1射を全力でやると、いくらその場からは動かない弓道といえど、ものすごく疲れます。

強い弓はそれだけ体にかかる抵抗が大きいですし、それを早気で引こうものなら矢は的中しません。

昇段審査や大会では、普段よりも少ない矢数しか引くことはありませんが、気を張っていたり、1射にかける思いが練習の時とは異なるため、終わると独特の疲労感がありますよね。

本来であれば練習の時からそのくらいの疲労感があるのが普通なのだそうです。

そのような場合は、練習での矢数を意識的に減らすのが良いです。

私はとにかく矢数をこなして上達しようとしましたが、美しい射形を求めるのであれば、量より質です。

矢数を減らすとそれだけ時間的な余裕ができますよね。

1射にかける時間が増えます。

もしくは、今日は何射しか引かないと決めておくのもひとつの手です。

数に限りがあると、丁寧に扱いますよね。

大会と同じ条件だと緊張感も増します。

弓道は急がず、焦らず、コツコツと、が上達への近道です。







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