早気は治すのに時間がかかる? | 弓道での癖

弓道で癖がついてしまった人はいますか?

早気は会が無い状態をいいますが、これが癖になっている人は治すのに時間がかかるといいます。

今回の「早気は治すのに時間がかかる?」では、なぜそのように言われるのかについて考えてみましょう。


1.弓道で早気になる理由

そもそも、なぜ早気になるかご存じですか?

早気は、弓道を始めてすぐの頃はでてきません。

少し上達してきて、あずちまで矢が届くようになると中りがほしくなってきますよね。

この中りこそが、早気になる一番の原因だと考えられています。

「的に中てたい」と思うと、射法八節のなかで一見止まっているように見える会は邪魔になってくるのです。

全員がこう思うわけではありませんが、はやる気持ちが会を待てなくしています。

ほかにもあげられる理由としては、顔や腕を払ったことによる恐怖心、弓力を上げたために力が続かなくなったことや大会が近づいた焦りなどが考えられます。


2. 早気は治せる

どんな理由で早気になったとしても、治すことはできます。

しかし、とても時間がかかります。

会が全くない状態の早気は完治するのが難しいです。

学生時代に1人だけ早気を治した人がいますが、陰ながら努力をしていたのでしょう。

練習中には早気で悩んでいるという素振りをみせず、気がつけば一番長い会を持っていました。

その人はとうとう最後まで、どうやって早気を克服したのかを教えてはくれませんでしたが、早気は治るのだと知りました。


3.早気を治すための練習方法

前項で挙げた中で、的に中てたいという気持ち以外が原因の場合、早気は治しやすいです。




まず、顔や腕を払ったことによる恐怖心は、打ち起こしから手の内を意識することで変わります。

左右の手の力が均等に分かれていないと、うまく弓がひねらずに払うことになりますので、大前提として会が理由なわけではありませんから、早気は治ります。

次に、弓力を上げたために力が続かなくなった場合は、必ずその弓で引かなくてはならない状態であれば筋力アップを図れば良いし、そうでないなら弓を元に戻してもいいかもしれません。

いきなり弓力を上げるのではなく、今日は2射、今日は4射とすこしずつ体を慣らしていけば、無理をすることはないかと思います。

では最後に、的に中てたい気持ちが原因の場合ですが、これはもはや技術面だけではどうしようもない部分があります。

高校時代の練習内容として、的を小さくするというのがありました。

的を小さくすると、早気の人はほとんど中りません。

まぐれで中ることがあっても、会をしっかり保てている人の方が格段に的中がありました。

的が小さいので、矢を引ける本数もいつもよりも少なくなるし、ひとつひとつを丁寧にしようとするため、必然的に会が長くなるのです。

ほかにも、会があきらかに短い状態での中りは中りにカウントしないという決まりを設けたこともありました。

なかば強引ですが、早気は相手を思って言っても、最終的には本人のやる気次第な面がありますから、そういった手段も必要かもしれません。

全員の射の上達や、結果として的中率の向上につながりますから、参考にしてみてください。







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