弓道の体配が上達する練習方法
弓道をはじめたばかりの頃は、体配より射形に注目しがちです。
射形は弓道のだいご味である弓を引く動作であるためです。
しかし、弓道場で練習を行うからには体配も大切な要素です。
今回は体配のコツと上達する練習方法を3つのパートにわけて解説します。
1. 普段の動作とは異なる弓道の体配
弓道の体配は、普段の動作とは異なります。
普段わたしたちは、立つ、歩く、座るといった動作を頻繁に行っています。
これらの動作を特に意識して行うことは少なく、無意識のうちに行っています。
しかし、弓道では無意識のうちに行う動作では体配となりません。
基本的にゆっくりとした動きのため、普段通りに行おうとするとバランスを崩したり、不格好になってしまいます。
ピンと背筋の伸びた、正しい姿勢で落ち着き払った振る舞い。
これが弓道のだいご味であり、礼に始まり礼に終わるの所以でもあります。
つまり、無意識に動くのではなく、意識して動くことが弓道の体配のポイントとなります。
2. 体配の要は”腰”
普段と体配との大きな違いは、腰にあります。
弓道ではよく腰をいかすといわれます。
坐射のために座った際、正座ではなく跪坐という姿勢をとります。
跪坐はすぐに動けるようにした座り方で、立つ時には足から立つのではなく、腰をまず立ててから足を立てていきます。
歩くときはすり足で進むため、腰から上を安定させ上体を崩さずに進むイメージとなります。
座る、立つ、歩く、こういった体配の要は腰なのです。
腰をうまく使えると、上体が安定します。
腰を使うためのポイントは、歩幅、視線、呼吸です。
弓道の体配にはそれぞれに目安となる視線、呼吸があります。
これらは一長一短に身に付くものではないため、普段の練習時から意識して繰り返し行っていきましょう。
3. 体配が上達する練習方法とポイント
普段の練習時から行うといい練習方法などを解説します。
これらを踏まえて行うことで、体配が上達していきます。
【 座った際の練習ポイント 】
・下腹部に少し力を入れて背筋を伸ばす
普段猫背の人ほど繰り返し練習することをおすすめします。
下腹部に少し力を入れると、背筋を伸ばしやすくなります。
・座った際、視線は約2メートル先に落とす
視線を遠くにおくことで、背筋を伸ばしやすくなります。
上半身を傾けないように、下腹部に少し力を入れるに加え、胸を開くようにすると綺麗に座れます。
【 歩く際の練習ポイント 】
・視線を約4メートル先に落としすり足を意識する
視線を近くに落としすぎると、前かがみの姿勢になってしまいます。
そのため、約4メートル先を見据えすり足で進むことを意識しましょう。
すり足のポイントは、できるだけかかととつま先をできるだけ上げないことです。
・ひざを曲げずに呼吸に合わせる
普段はひざを曲げて歩きますが、弓道の場合はひざを曲げずに呼吸に合わせて進みます。
左足から踏み出すときに吸う、右足を出すときに吐く。
この呼吸リズムに合わせて歩いていきます。
以上3つのパートにわけて体配のコツと上達する練習方法について解説しました。
射形に加えて、体配も弓道の大切な動作です。
しっかり身につけていきましょう。
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